山下レディースクリニック
AIHについて
2008年9月24日
いつもお世話になっております。
前回3096で質問させていただきました。
そこで一つ疑問がありお伺いしたいのですが、今回のAIHの際の
夫の運動率が悪く本人もショックを受け泌尿器科で診てもらった所
運動率は35%でした。他にホルモン値も異常なく医師はそんなに心配しないでもよいということでしたが。ちなみに
禁欲日数も5日ほどでした。
前回は3日でしたが。
そこで質問ですが、今通っている病院ではAIHはだいたい5、6回までに
8割〜9割の確率で妊娠に至るといい、それ以上の回数を実施しても見込みが少なくなった治療を漫然と繰り返すことによるさまざまな負担を避けるためにも、さらに高度な治療へのステップアップ等、治療法の検討をする必要があるそうです。
AIHの実施の際、その日の体調によって夫の運動率はストレスにより多少変動があると思います。個人的には今回悪くても次回は上がる可能性もあるかもしれないのに何故回数をこなしても見込みがないのか不思議です。
しかもAIHは人工的ではあるけれども自然に近い形で行われる
治療法なはずなのに疑問に感じてしまい質問させていただきました。
お忙しい所すみませんがよろしくお願いいたします。
AIHという治療方法で過去に妊娠された方々を統計的に調べてみると、その方々の9割、つまりほとんどが6回目までに妊娠されていることがわかります。つまり、AIHが有効な夫婦であれば、ほぼ6回目までにはいい結果が得られるはずなのです(もちろん、残る1割の方はそれ以上の回数を重ねたからこそ妊娠されたのですが。当院でもAIH40回目で妊娠されたというご夫婦がおられます)。基礎検査で調べられる不妊の原因は、ごく一部ですので、どのご夫婦にも、まだほかに卵子の質の問題や、受精障害、着床障害、 ピックアップ障害などの不妊原因が隠れている可能性があります。つまり、AIH6回目までに妊娠が成立しない場合は、そのような原因 が隠れている可能性も一層高くなったと考えて、一段、治療のステップを上がったほうがよい だろうというのが、不妊治療医の一般的な考え方です。
とはいえ、体外受精に進むか、AIHで粘るかを最後に決めるのはご夫婦です。ましてやご主人の精子の運動率の所見に大きなばらつきがあるのであれば、問題ないとされた運動率でAIHを6回受けるまでは、このまま続けてみるという考え方もできるでしょう。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
なお、この相談事例集により万が一不都合、不利益を被った場合でも、
回答医または山下レディースクリニックのいずれもその責を負わないものとします。
山下Drの所でお世話になり1人目の時、2人目共授かる事ができました。治りょう途中何度もくじけそうになりましたが先生の暖かいお言葉にはげまされました。ありがとうございました。
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