山下レディースクリニック
誘発法
2008年2月17日
以前AIH時の出血についての解答をいただきましてありがとうございます。残念ながらだめでした…
いよいよ体外の話がすすんできているのですが、私は軽いみたいですが多嚢胞タイプらしく、誘発法は自然周期かロング法と言われています。ただ私のイメージで1度にある程度の卵が採れて凍結できたら、その周期がだめでも次回は採卵というリスクがなく、精神的・肉体的・金銭的にも楽なイメージなのですが、、、採卵周期に移植するのと体調を整えてからの凍結卵を移植するのとでは妊娠率は変わってくるのですか?
自然周期をおすすめなのは、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の方 が卵巣刺激によってOHSS(卵巣過剰刺激症候群)になるリスクが高いためでしょう。
『あんこ』さんがおっしゃるように、卵巣刺激を行うことで、PCOSの方はたくさんの卵が一度に採卵できる可能性が高いので、OHSSさえうまく回避できれば、凍結融解胚での移植にチャレンジできる回数が増える分、自然周期よりも排卵誘発剤を使ったほうが有利だといえるでしょう。凍結融解胚移植ならば、子宮内膜の状態と胚の分割のタイミングをしっかりと合わせることができるため、むしろ採卵周期よりも着床率が高くなるケースも少なくありません。
ちなみに私のクリニックでは、体外受精を行う際には、排卵をコン トロールする薬として、点鼻薬のアゴニストではなく、注射薬のアンタゴニストを用いること で、ほぼ完全にOHSSを回避しています。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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