山下レディースクリニック
排卵誘発の注射と頚管粘液について
2009年1月31日
山下先生、こんにちは。
いつもこちらの掲示板を参考にさせて頂いております。
30才、不妊治療半年間の者です。基礎体温、卵管造影、子宮鏡、
精液検査、フーナー大きな異常はありませんでした。
ただ、「卵巣年齢」を調べてみると、37歳くらいの数値とのこと。大変ショックでした。
卵子の出来が悪いということで、HMGとHCG注射で
様子を見ながらタイミング治療しています。薬の内服はありません。
普段は卵子が20ミリくらいになると、
頚管粘液も出るのですが、今週期は、HCGを打つ当日になっても、なぜか頚管粘液がほとんど出ません。注射によってむりやり卵子を大きくしても、頚管粘液がなければ精子は進入できないのではないか…と思ってしまいます。
質問なのですが、
@注射によって卵子を成長させたので、頚管粘液が増えないことはあるか?
A頚管粘液は毎月大きく量が変わるのか?
アドバイスよろしくお願いいたします。
頚管粘液の分泌は、卵胞から出される卵胞ホルモン(エストロゲン)によって促されます。これまでは、十分に頚管粘液が出ていたのであれば、今周期は卵の育ちがあまりよくなかったのではないでしょうか?
もしくは、卵を育てる段階で、クロミッドやセロフェンといったクロミフェン製剤は併用されませんでしたか? クロミフェン製剤には頚管粘液の分泌が悪くなる副作 用があります。
注射タイプの排卵誘発剤が、頚管粘液を増やすことはあっても、減らす原因になることはありませんので、この点はご 安心ください。
排卵期にフーナーテストを何度か受けてみて、何度調べても精子がうまく頚管(子宮)に侵入できていないようであれば、頚管粘液の影響を受けない人工授精へのステップアップを考えてみられたほうがいいかも知れませんね。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
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