山下レディースクリニック
タイミングについて
2010年6月3日
山下先生、いつも拝見しております。ありがとうございます。
以前から”妊娠の可能性が一番高い日”について疑問がありましたので、質問いたします。
A先生は、「排卵日の2,3日前が最も妊娠の可能性が高く、次に、可能性は低くなるが前日、当日、排卵後は妊娠しない。」
B先生は、「排卵前後12時間が最も妊娠の可能性が高い」
とおっしゃいます。
排卵日はあくまで推定するしかなく、「何日の何時頃」と確定することは不可能であることも知っています。しかしながら、同じ不妊治療専門の先生の間で、”最も妊娠の可能性が高い”とされるタイミングに60時間(3日前-12時間として)も差があるので困っています。
A先生とB先生の考えのどちらが、最新の医学情報に基づいている(どちらかは過去の情報)、ということはありますか?また最新の不妊治療の研究ではどうなっているのでしょうか?
今度AIHを考えていますが、AIHについても同様に「排卵の2,3日前が良い」「当日が良い」との2つの考えがあり、金銭的にも年齢的にも(私に限らず治療を受けている人は皆同じのはずですが)最短で授かることができればと願っています。
先生のお考えをお聞かせいただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。
卵子は、排卵後12時間しか受精能力が保たれません。ですから、そういう意味ではB先生のおっしゃることが正しい と考えます。ただし、タイミング法で自然妊娠をねらう場合は、頚管粘液の分泌量も考慮しなければなりません。精子は女性の体内で、条件が良ければ数日生きていますので、排卵2、3日前のおりものが増えてきた頃に、夫婦生活を持っておけば、卵子が卵管内に取り込まれる前に精子を待たせておくことができる ので確実です。そのような意味でのA先生の発言でしょう。
AIHもできるだけ正確にタイミングを合わせたいのですが、排卵後12時間が経過してしまうと受精のチャンスを逃してし まうので、当日ぴったりをねらうあまり半日ずれてしまうくらいなら排卵直前がよいという考え方になるのだと思いますよ。当クリニックでは、できるだけ排卵直前をねらってAIHを行っ ています。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
なお、この相談事例集により万が一不都合、不利益を被った場合でも、
回答医または山下レディースクリニックのいずれもその責を負わないものとします。
今年の春に妊娠5ヶ月で、子宮内胎児死亡により死産という今までに経験した事のない辛い経験をしました。それでもお空へいった我が子にまた会いたいと願い、山下先生にタイミング指導を1度しただいて(?)再び妊娠する事ができました。皆様にも可愛い赤ちゃんと出会える事を心から願っています。
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